#48 兵庫県知事選挙を総括の上、これからの県市連携を問う(R6.12 一般質問)
48投稿目です。
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12月4日(水)
令和6年度12月定例会の一般質問では、
「兵庫県知事選挙を経て、これからの県市連携について」1テーマ45分で質疑いたしました。
SNSやネット記事等様々な情報が飛び交っていますが、議会の場で質疑を議事録に残すことを目的としています。
事前の答弁調整一切無し、一問一答によるガチンコ質疑でした。
(⇔答弁調整をしている議員さんが多いのですが、データ・数値合わせは必要としてそれ以外にする必要があるのでしょうか?)
再質問では県市連携に向けた兵庫県知事選挙総括として、以下項目を順に問いました。
1.市職員の業務負荷増
2.情報の扱いと発信
3.公人と私人の使い分け
4.市長会有志による特定候補への支持表明とその影響
以下質疑Topicsです。
1.市職員の業務負荷増
Q.
市長が特定候補支持表明したことにより、職員に業務負担をかけたことはどう考えているか?
A.
職員特に秘書課に迷惑かけて申し訳なかった。だが、市長の発言に対し、市役所に意見があって職員に業務負荷がかかるからといって市長は発言すべきでないということには繋がらない。
《所感》
申し訳ないと思ってるけど、仕方ない。ということですね。
(参考情報)
○机バンバン市長として有名になってしまった谷口市長のいる相生市役所
→11月22日時点で抗議の電話が約400件、メール約400件、合計800件もの苦情・クレーム有り。
○近隣自治体である西宮市役所
→「兵庫県市長会有志22人」による稲村候補支持表明の後で、100件を超える「市長に関する意見」の問合せ・苦情有り。
2.情報の扱いと発信
Q.
合同SNSアカウント作成を含む今回の支持表明は、選挙が特定候補に有利に進むためにとられた行動か?
A.
稲村和美氏を応援する人たちがアカウントを立ち上げようとしたが、その度に止められていた(凍結?)。その方々からなんとかしないといけないと相談があり、応援ツールとして必要だと、発起人か呼びかけ人か何といえばいいかわからないが、3人(川西市/越田謙治郎市長、西宮市/石井登志郎市長、尼崎市/松本眞市長)で協力していこうとなった。
《所感》
要は、選挙が特定候補に有利に進むためにとった行動だ。ということだと思っています。
Q.
西播磨県民局長は、押収された公用パソコンに入れていたプライベートなデータが百条委員会で明るみになることを苦にして自ら命を絶たれてしまった可能性も示唆されている。人がお亡くなりになっているからこそ、市民への影響を考え、市長には慎重な言動が求められるのでは?
A.
斎藤知事に責任があるとは一言も言っていない。許せないのは「道義的責任が何か分からない」と言ったことだ。
《所感》
市長の言動・行動が世に与える影響は非常に大きいので、まだ何が真実なのかわかっていない状況では、公的な立場の影響力を慎重に扱うということを意識して欲しかったという趣旨でした。「道義的責任が何か分からない」と言ったことがどうしても許せなかったのだな、と理解しました。
3.公人と私人の使い分け
Q.
「兵庫県市長会有志22人」による稲村候補支持表明は、公人としてか?私人としてか?
A.
私人。
《所感》
私人だそうです。公用車は使用されていなかったと裏取れてましたので一貫性がありますね。
Q.
市長の肩書きについて、公人か私人か、これを器用に使い分けることはできるのか?意識して実施していることは?
A.
できるだけ誤解が無い様にしている。例えば定期報告会では市役所でやってるものでないと示している。
《所感》
肩書はその人について回るわけで、どうやって公人と私人を使い分けることができるのかな?という純粋な疑問でした。
万人が確実に判断できる様な使い分けができないからこそ、特に選挙戦では、市長の言動・行動は本当に慎重にしないといけないと思います。そこを議事録に残したかったのです。
石原慎太郎東京都知事が記者会見で仰っていたことが思い出されます。
<quote>---
記者:例年靖国神社に参拝されていますが、公で行かれるのか、個人として行かれますか?
知事:公と個人の両方。私の家内のお父さんもいるし、私の又いとこ2人も、海軍の軍人で亡くなっていますからね。それに公人として私人として会いにいくのはどこが悪いんだね。シナが怒るからかね。毎日新聞、反対なのか、賛成なのか、どうなんだい。僕が行くことに、君どう思う。君の意見聞きたいな。
・・・(中略)・・・
記者:私は個人として行くのは、規制はできないと思いますけれども、公として行かれるのは、ちょっと、疑問がいろいろ残るんではないかと。
知事:どうやって肩書外すんだね。それは、記帳するときに東京都知事と書いちゃいけないの。馬鹿なこと言うな、本当にお前ら。どこの人間なんだ貴様。日本の近代史知っているのか、現代史。あの戦争がどんなもんだったか知らないから馬鹿なこと言うんだよ。君のお父さん、お母さん、ひいじいさん、ひいばあさん、命がけで国を守ってきたんだよ。
---<unquote>
*出典:リンクご参照/一部要約。石原知事記者会見(平成24年8月10日)|東京都
4.市長会有志による特定候補への支持表明とその影響
Q.
どの様な経緯で兵庫県市長会有志に参加したのか?(発言通告書で長田拓也議員の質問項目にあったので、再質問では敢えて省略)
A.
呼びかけ人から声を掛けられて。呼びかけ人から依頼された役割の一つが、阪神間の市長の意向を確認して欲しいということであった。
《所感》
阪神間の市長の意向確認ということで、取りまとめ役をされていたのだな、と理解しました。
尚、一般質問より2日後の12月6日(金)
西宮市議会/川村与志人議員の一般質問にて、その呼びかけ人は小野氏/蓬萊務市長であったことが判明しました。
蓬莱市長は、近畿市長会会長、全国市長会副会長などの職に就いたのち、2016年(平成28年)に兵庫県市長会会長に就任。*出典:リンクご参照/Wikipedia 蓬萊務 - Wikipedia
Q.
「全国市長会」と「兵庫県市長会」にはどの様な違いがあるか?
A.
兵庫県市長会は全国市長会の下部組織。
・・・以下省略・・・(副市長答弁)
《所感》
私も下部組織(≠任意団体)だろうなと思っていました。
ですが、兵庫県選挙管理委員会によると、「兵庫県市長会は任意団体ゆえ、公選法違反ではない」という見解でした*1。
全国市長会は地方自治法第263条の3に基づき「全国的連合組織」として設立されているが、その「全国的連合組織」たる全国市長会から収入がある兵庫県市長会は、その下部組織(≠任意団体)と捉えられてしまって仕方が無いのではないでしょうか・・・。
兵庫県市長会には県内29市から年間約3,000万円の公金が分担金として投入され*2、川西市からは約120万円入っており、また当会へ年間約730万円かけて職員を派遣している*3、という事実から次の質問へ移ります。
*1 出典:リンクご参照/J-CASTニュース https://www.j-cast.com/2024/11/15498056.html?p=all
*2 出典:下段添付ファイル写真(左/令和5年度兵庫県市長会一般会計歳入歳出決算p19)ご参照 兵庫県市長会_令和5年度事業報告書及び歳入歳出決算書
*3 出典:下段添付ファイル写真(右/令和5年度一般会計・特別会計予算説明書p66)ご参照 川西市_令和5年度一般会計・特別会計予算説明書
Q.
公金が入っている任意団体たる「兵庫県市長会」の有志22人として、そこに名を連ねて特定候補を支持されたことについてどう考えているか?
A.
前提として市長会として活動したわけではない。市長会の事務局は関わっていない。市長それぞれの個人のネットワークで呼びかけ応援した。市長会メンバーシップと29市長は一致するもの。受け止めは、「県内市長の有志」としてのものだ。
《所感》
これはちょっと苦しい・・・であれば市長に限らずとも、同じ首長である町長とかにも声をかけて、
「県内市長町長有志」とした方がよっぽど県民の納得感が得られるのではないでしょうか。市長会と関係ないのならなぜ町長には声掛けしなかったのでしょうか?川西市の隣には猪名川町があり、いろいろ連携しています。たぶん凄く仲良し。
そういえば先日の東京都知事選でも似たようなことがありました。
都内の区市町村長の有志による小池知事への3選出馬要請。首長の要請には、全62区市町村のうち52区市町村の首長が名前を連ねていました。単なる「首長有志」である点と、選挙前の「出馬要請」というのが大きく異なる点ですね。
これも中々センセーショナルでしたが、今回の「兵庫県市長会有志」はそれを凌駕しているなと感じています。
*出典:リンクご参照 東京都知事選挙、52区市町村長が小池知事に出馬要請…「重く受け止める」 : 読売新聞
Q.
自治会や民生委員さんなど、政治活動・選挙活動が制限される団体や個人においても、今後「有志」とすれば特定候補の支持を表明して良いか?
A.
支持表明に留まるものについては、ただちに公職選挙法に違反するものではないと認識している。
・・・以下省略・・・(総務部長答弁)
《所感》
だそうです。法的には許されるが道義的にはどうなのか?という疑問がありますが、行政のトップである市長が「市長会有志」で特定候補支持表明されていたので、道義的にも許されるということでしょう。
これからの各級選挙では、「有志」という名の下、特定候補の支持表明が乱発するかもしれませんね。
本件に関する一般質問について、阪神間では、
川西市(岡田)を皮切りに、伊丹市(花田康次郎議員)→西宮市(川村与志人議員・森健人議員)→宝塚市(桑原健三郎議員)と続きます。お時間ございましたら各自治体の質疑を是非ご視聴ください!
最後に
写真が1枚もない味気ない記事になってしまいましたので、先日の訪台時(今年3度目!)の写真を。
川西市は阪神間で唯一海外姉妹都市が無く、国際交流が全く盛んではない・・・。
嘆き、憂い、執行部に訴えるだけでは議員としての存在価値が全く無い(≒管理職議員)ですよね。
子どもたちの国際的な視野を養うことを目的として、岡田独自で台湾(新竹市・竹北市)と日本(川西市)の小学校を繋ぎ、オンラインでの国際交流授業(全編英語!)を主催しています。ゼロから築き上げたプラットフォームの上で、いよいよ現場の先生たちが立ち上がり、子どもたちの為に主体的に動くというフェーズに入っています。まだまだ仕掛けていきます。ご期待ください。
岡田龍太郎