#66 空き家税導入と大規模廃墟への対応
66投稿目です。
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R8.6一般質問にて、「空き家税導入と大規模廃墟への対応」について執行部と議論いたしました。
そのフィードバックとして本記事を記します。
(一般質問では冒頭壇上での発言があります)
(1) 空き家税導入による利活用促進と基金化について
【質問背景】
川西市は間違いなく、住宅都市としてのブランド価値があります。だからこそ、空き家問題は特に注力すべきです。
空き家率は *12.08%(住宅数71,180戸/空家数8,600戸)。
全国平均(13.60%)や兵庫県平均(13.44%)をわずかに下回っていますが、5年前の11.28%から確実に上昇しており、増加傾向です。*「住宅・土地統計調査」(平成30年調査)
増加する空き家に対し、本市がどの様に対峙しているのか・・・。
私はその施策が今のままでは不十分だと感じており、このまちの未来のために必要な具体的施策を提案しています。
【質疑】
提案①:
所有者に「放置は損だ」と認識させる「空き家税」の導入。
大阪府寝屋川市では、この6月議会に固定資産税の35%を課税する条例案が提出されました。
本市も独自税を導入し、その税収を「空き家対策基金」として、神戸市のような手厚い解体補助に還元するようなモデルを研究し構築すべきでは?
市回答:
独自税導入に対する市民感情、導入調査コストや導入時にかかる徴税コストなどを考えると導入は難しい。
(一般質問配布資料1)
提案②:
尼崎市をモデルとした「独立条例」への格上げ。
兵庫県尼崎市では「空家空地等対策の推進に関する条例」が令和7年9月に施行され、国の空家法を補完し、地域の実情に即した 実効性を持たせるための「独立条例」としての機能を併せ持っています。
「空き地」も管理対象という点もさることながら、緊急時には通常の代執行を待たず即時に応急措置を講じる「即時強制」の権限を持つことや、応急措置に要した費用について、納付命令に従わない場合は「公法上の当事者訴訟」を提起し、勝訴判決をもって債務名義として、民事執行によって確実に徴収する整理を行っていることは、行政としては踏み込んだもので本市も検討すべきでは?
市回答:
条例への格上げは考えていない。
提案③:
執行組織の縦割り打破。
兵庫県尼崎市では、空家担当職員が財務部の資産税課を「兼職」。これにより、通常なら他部署への照会に数日かかる所有者の情報を、空家担当職員がその場で資産税システムにアクセスし、空き家担当が資産税情報をシームレスに活用し、最短10分で所有者を特定可能。本市も税務情報と空き家情報を一体的に運用する執行体制を敷くべきでは?
市回答:
現在、個別事例について全庁横断的に連携を図っており、兼職は検討していない。
(2) 大規模廃墟物件等への対応と条例の強化について
【質問背景】
緑台7丁目の旧スポーツセンター跡地。
延床面積約1万㎡に及ぶこの6階建ての大規模廃墟は、海外法人が所有し差押えが繰り返される中で、窓ガラスは割れ、フェンスは壊され、野生動物が棲みつき、結果景観も損なわれ、地域住民の安心安全を脅かしています。市として、「要綱に基づく指導」という説明ではもう限界がきています。「権利関係が複雑だ」という言葉で見て見ぬふりをし、市民の安心安全が後回しとなっている今の停滞状況に対し、具体的な提案を以て解決に動きます。
(一般質問配布資料2)
【質疑】
Q1:
登記情報によれば、当該物件はスポーツセンターとして平成3年に新築された6階建ての鉄骨鉄筋コンクリート造であり、延床面積は合計で9,610㎡、約1万㎡に及ぶ巨大な構造物。所有者は、シンガポールのラッフルズプレイスに本社を置く「クーガーパシフィックピーティーイーエルティーディー」という海外法人。
平成30年から直近令和6年5月に至るまで、本市や兵庫県によって参加差押が繰り返されており、所有者が固定資産税等の納税義務を長年果たしていないことは明らか。
本市の「推進に関する要綱」第9条には代執行の規定があるが、これまでにこのような大規模廃墟物件に対し、代執行を検討した実績はあるのか?法的・財政的なハードルを理由に、手続きの停滞を正当化していないか?
市回答:
解体費用回収不能のリスクもあり、代執行の実績はない。
Q2:
この所有者に直接コンタクトしたか?していないならなぜ?
市回答:
海外法人のため、コンタクトできない。
Q3:
20億円の根抵当、タイの別法人による質権設定といろいろありますが、できない理由ばかり考えていても何も進みません。相手が海外法人だからというのは全く理由になりません。
所有者の会社名も住所もわかっているので、シンガポールの所有法人へ私自身直接乗り込んで交渉することを考えています。
部長も一緒にシンガポール行って交渉しませんか?
市回答:
行くことは考えていない。現行法に則り、住宅用地特例の適用解除を進めることで対応していく。
≪全体整理≫
(1) 空き家税導入について、残念ながら後ろ向きな回答でした。
この政策は本市の発展に必要だと信じているので、諦めず提言提案を続けていきます。
(2) 大型廃墟物件について、あくまで現行制度に則り対応するに留まる回答でした。
当該物件に対し、住宅用地特例の適用解除を進める旨の答弁を引き出せたこと、
代執行の実績はないが、財産管理人選任の申立ても手法として検討の旨の答弁を引き出せたことは、
最低限の行政対応を約束させた意味では成果があったと考えています。
大型廃墟物件の解決策が見出せないのであれば、海外だろうがどこだろうが先ず直接交渉に出向けばいい。
だから「部長、一緒に行きましょう!解決の糸口探しましょう!私は本気です。」
と言ったら、議場では失笑という感じでした。あぁ、行政とは議会とは所詮この程度のレベルなのだなと落胆しました。
行政というのは各種制度の中で動かないといけないのは重々理解していますが、
であればその制度自体を根本から変えていく、あるいは新たにつくっていくことこそ必要ではないでしょうか。
行政の常識を、突破する!
行政ができないことは自ら実践、道を示して歩ませる。
スタンスを変えず、議員としての職責を果たしてまいります。
p.s.
先月、関西学院大学経済学部/上村敏行教授と阪神政衛会の議員(内6名)で意見交換の機会があり、
そこで空き家対策についてディスカッションさせていただいたことも大きなきっかけとなっております。
上村教授には改めて感謝申し上げます。
(上村教授と学生の皆さまと@上村ゼミ)
(ディスカッション中...)
岡田龍太郎






